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No.17 2011 Bon No.ël ~やどりぎの下で~

木々の葉が落ちるこの季節。車窓からながめる景色でずーっと気になっていました。

枯れ枝のあちこちに丸い鳥の巣のようなものがくつもついている姿。
ほんとに鳥の巣だと思ってたけど、やどりぎという寄生木の一種で、落葉樹に寄生するので、冬になるとやどりぎだけがまるくこんもりとした姿をあらわすらしい。

 


日本ではあまりなじみがありませんが、欧米ではクリスマスの時期に飾る風習があります。

やどりぎにまつわる言い伝えは諸説あるそうですが、古代ゲルマン、スカンジナビアで古くから伝わる話は
平和や愛、悪をとおざける魔よけのための神聖な木とされてきたようです。


でも、わたげもないのに、どうやってあの高い木の枝に寄生し成長するのでしょう。


調べてみると、冬に、やどりぎの実を好んで食べる渡り鳥によって種はほかの木々に運ばれるそうです。

やどりぎの種のまわりはとても粘り気があって、消化されずに排泄された種は鳥のおしりにぶらさがり、飛びまわりながらほかの樹木にうまく張り付くようです。

そんな自然の不思議を感じながらやどりぎの森をぬけると、子供の頃に読んだ少し怖かった童話の世界に入り込んだような錯覚に陥ります。

 


もう一度ひらいてみようかな、
今はちっとも怖くないあのページをクリスマスの夜、少しロマンチックな逸話を持つやどりぎの木の下で。


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