愛する古きもの 平真実インタビュー

愛する古きもの 平真実インタビュー

リゼッタのアトリエには平が買い付けで訪れた国々のアンティークがたくさん。それは、お店で実際に使う文房具、棚にちょこんと置いてあるオブジェ、小物棚や什器もそうなのです。手から手へ受け継がれ時代を超えてリゼッタに今ある古きものの数々、それにまつわる歴史や心がときめいたおはなしを平から聞かせてもらうのが大好きなリゼッタのスタッフたち。今回はそんなお話の一部を綴りました。

また二子玉川店と鎌倉店、リゼッタオンラインでは今まであつめてきた一部をご紹介します。ぜひお楽しみに。


LISETTE:アンティークに惹かれるようになったのはいつごろからですか?またきっかけがあれば教えてください。

平:正確にはわかりませんが古いものは昔から好きでした、学生の頃は例えば母の古着とか祖母の指輪をしたりして。本格的にはまったのは初めてフランスに旅行したときに蚤の市でホーローのキャニスターを手に入れたのが最初です

LISETTE:日常生活の中でインテリアや食器など、やはりアンティークの割合は多いですか?

平:古いものは眺めることよりも普通に生活にあたりまえのように日常手にとることが私の癒しでもあります。私がえらぶものはアンティークというよりブロカント。骨董としての価値が高いものではありませんが自分が好きであればそれでいいんじゃないでしょうか。


LISETTE:生活に取り入れる際に新しいものとアンティークの共存の仕方やコツがあれば教えてください。

平:コツとよべるものかわかりませんが新旧分け隔てなく、ずーっと永く使いつづけたいものかどうかだけです。時代も買った場所もまちまちですがうまく共存しています。無骨なグラスや重たいキャセロール、少し沿ってて割れかかったテーブル、江戸時代の漆盆も傍にあるだけで自然とと心がほどけるような感じでしょうか。そんな生活が煩わしくも楽しくもあります。

LISETTE:買い付けで様々な国へ行き、アンティークも国々特有だと思います。心に残ったエピソードがあれば教えてください。


平:たとえば西洋アンティークのように日本からみれば同じにくくられてしまいそうなヨーロッパのアンティークでも全く国によって違うということですね、知れば知るほど自分の好きがみえてくる感じです。あと子供の頃から映画や絵本で見たもの、ふれたものの意味や由来や時代背景などが点が線で結ばれていくように自分のなかで納得したり謎が解けていったりすることも楽しみのひとつです。

LISETTE:アンティークとの出会い、選ぶ、集める、飾る(身に着ける)、ワクワクする一番の瞬間はどんな時ですか?

 平:アンティークは一期一会、出会ったときのときめきはなんともいえず幸せな気持ちになります。そこから想像力をふくらませてどれだけの時をこえて私のもとに届いたのか想像したり、今まで引き継がれてきたことに感謝の気持ちも湧いてきます。


LISETTE:リゼッタの服作りにアンティークものからインスピレーションを受けたものはありますか?

平:たくさんあります。ボタンやフォルム、細かい細工。、先人の手仕事や、創意工夫の知恵にたくさんのヒントをみつけます。そしてけして現代の私たちには真似できないもう二度と作り出すことのできない、古いものにしかない価値を見出すことがあります。
手縫いのナイティに小さな小さな穴を通して手付けした小さな貝の釦がついていて丁寧にイニシャルが入っていたり。昔、リネンのシーツは幅を出すために真ん中ではいであって、もちろん手で。真ん中が薄くなるとそれをほどいて真ん中を端にして接ぎ直して使ってあったり、子供のナイティは丈つめ代わりに何本もタックをとってあったり、ナプキンに1枚1枚に丁寧に刺繍されていたり。当時の使い手のくらしが思いおこされるような、昔のものを手に取るたびにいろいろな想いが頭をめぐります。

産業革命後、機械化が進んでいき、今ではいろいろなことが簡単に大量にできるようになって、モノの価値はさがり誰でも手に入るように…。そして人は不思議なことに手をかけてつくられていないものは大切にしないような気がします。あたらしいものを買ったほうが安いからです。 つくることも大変、手にいれることも容易くはなくて直しながら大切に使って使って…。だからこそ丈夫につくられていて。小さなことですが私が古いものに惹かれるのはそんなところなのかもしれません。

 『愛する古きもの』- デザイナーがあつめた古いものたち -
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